事故の原因は風のシアによる金属疲労と結論。
既存の風車の対策は監視強化。
海洋GISとしての再発防止案を追記に記録しました。


太鼓山風力発電所再発防止対策(案)
事故の経緯(推測)
1)風のシアが大きい場所に風車が設置された。(九大レポート)その結果、風のシアによるタワー、ナセルの振動が常時発生していた。
2) ボルトのゆるみやクラックの発生
2ー1)振動により負荷がかかる接合部に微細なクラックが発生(事故報告に記載)
2ー2)振動によるタワー、ナセルの接合部のボルトがゆるんだ(推測)さらにシアの大きい風によりボルトの破損に到る(事故報告にも過去にボルトの破損があったとの記載)。1本のボルトの破損では破壊に至らない。
ボルトのゆるみの度合い、クラックの発生と成長の速度は不明あるが、数ヶ月から数年の時間をかけて発生したと思われる。(推定方法案;過去の点検記録を確認し、ボルトのゆるみ、増し締めの実施時期の特定を行う)
3)タワーからナセルの落下
3ー1)ゆるみ、クラックなどは前回点検時には発生していなかった。通常タワーのボルトの増し締めは年1回程度の頻度で行われている(推定)。
3-2)おおよそのゆるみ度合いの進展や、クラックの発生成長により破壊にいたる時間は1年以内と推定できる。
3-3)継続的なシアのある風によりクラックが進展し破壊にいたる。
4)再発防止対策(案)
 ボルトのゆるみ、クラックの発生を未然に防止するとともに、破壊に至るまで成長させない対策を実施する。再発防止対策(案)を以下に提案する。
step1;該当箇所の点検の実施と補修の実行。建設時の強度の復元を目的とする。
ここで、運転を再開する。
step2;頻繁な点検の実施。点検間隔は点検開始年度は1ケ月毎12回実施する。
点検方法
 ボルトのゆるみをトルクレンチにて確認。すき間ゲージにて接合部のすき間の確認など
 クラックの確認。
step3;1ケ月の点検で異常ない場合は点検期間を3か月とし、2年間8回実施する。
step4;3年目に点検記録に基づき今後の点検方針を定め、監督官庁へ報告し了解を得る。
本追記については文章完成2013年8月12日
その後、「毎日新聞 2013年08月06日 地方版」記事を確認した。